お役立ち情報ブログ
【水稲・培地】水稲育苗における培地(培土)の種類と培地選びの3つのポイント
2021-11-01
〇概要
水稲栽培における苗の準備では、現在自家育苗するという選択から、苗を購入したり、水田へ直播したりと選択肢が増えてきている。
その中でも自家育苗するというのが広く一般的であるが、栽培において培地の選択もその後の稲の生育、品質やコストに大きく影響するところなので、最適なものを選択したいとあなたも感じるだろう。
以下培地の特性と培地選びのポイントを解説する。
〇水稲育苗用培地の種類と特性
・粒状培土
水稲育苗において、最も使用比率の高い培地。
水稲育苗において、最も使用比率の高い培地。
粒状培土誕生以前では、粉状のものが主流で通気性・透水性が悪く課題があったが、培土を粒状に加工することで保水性を保ちつつも通気性・透水性が向上した。
黒ボクを主体とした「黒色粒状」のものと赤土等を主体とした「茶色粒状」のものがあり、
当地の地層により地域によって使用される色が分かれる場合が多い。
黒色・赤色、どちらの粒状培土も加熱殺菌されているものが一般的で、流通量も多く比較的安価な資材である。
・粉状培土
山土等をふるい・殺菌処理した土。粉状では通気性等の問題点があり、現在では流通量も少ない。
用途として通常の育苗箱の他、水稲用ポット育苗にも使用される。
・軽量培土
ピートモスやくんたん等を配合し、軽量化した育苗培土。農業従事者の「高齢化」や「省力化」ニーズに応えた製品。
主流である粒状培土より比較的高価であるが、有機質を多く含み自然な団粒構造を形成しているものが多く、質感としては園芸用培土に近い。
軽く育苗箱の持ち運びが楽ではあるが、播種機のホッパーで詰まる事があるので既存で播種機を使用している場合、
播種機との相性を確認した上で使用したい。
・ロックウールマット
岩綿(がんめん)を主原料として成型された培地で、人工培地としては広く使用されている。
播種機との相性を確認した上で使用したい。
・ロックウールマット
岩綿(がんめん)を主原料として成型された培地で、人工培地としては広く使用されている。
特徴として軽さが主な利点として使用されている。
床土としての使用となるので、覆土は粒状培土を使用するケースが多い。
軽く扱いやすいが、土と性質が異なる事から扱いに注意が必要である。
特に播種時に潅水(水やり)の量が少なく失敗する事が多いようである。
・その他人工培地
岩綿以外を主原料とした人工培地もある。
・自家配合
山土や水田の土を使い育苗する。水田や山土をふるい選別した後に、消毒してから使用する。
・直播
水田へ直接種まきするため移植工程が無く、育苗培地や田植え機を必要としない。
雑草や鳥害、収量減等、これまでの移植と比較して問題点は多いが、
栽培体系や種子コーティング等のテクノロジーの進歩、加えて農業従事者減少によって
近年直播を採用する事例は増えている。
軽く扱いやすいが、土と性質が異なる事から扱いに注意が必要である。
特に播種時に潅水(水やり)の量が少なく失敗する事が多いようである。
・その他人工培地
岩綿以外を主原料とした人工培地もある。
・自家配合
山土や水田の土を使い育苗する。水田や山土をふるい選別した後に、消毒してから使用する。
・直播
水田へ直接種まきするため移植工程が無く、育苗培地や田植え機を必要としない。
雑草や鳥害、収量減等、これまでの移植と比較して問題点は多いが、
栽培体系や種子コーティング等のテクノロジーの進歩、加えて農業従事者減少によって
近年直播を採用する事例は増えている。
〇水稲培地選びの3つのポイント
・栽培環境
当地の気候・栽培環境に合った肥料成分であるか。
一般的に販売されている水稲用育苗培土では、暖地・中間地・寒地・覆土用に分かれている。
暖地・中間地・寒地では、寒地であるほど肥料成分が多く、暖地であるほど肥料成分が少ない。
覆土用では、無肥料のものが一般的である。現在では、覆土も肥料成分のあるものを使用する事が多く、
床土で使用した、暖地・中間地・寒地用の培土をそのまま覆土としても使用する。
暖かい地域→肥料成分は比較的少なめのものが良い。
寒い地域→肥料成分は比較的多めのものが良い。
育苗時期→気温の低い時期に播く場合、肥料成分が多めのものを、気温の高い時期では肥料成分少なめのものを、
その時々の栽培環境に適した培土を選択する事が重要である。
・作業環境
暖地・中間地・寒地では、寒地であるほど肥料成分が多く、暖地であるほど肥料成分が少ない。
覆土用では、無肥料のものが一般的である。現在では、覆土も肥料成分のあるものを使用する事が多く、
床土で使用した、暖地・中間地・寒地用の培土をそのまま覆土としても使用する。
暖かい地域→肥料成分は比較的少なめのものが良い。
寒い地域→肥料成分は比較的多めのものが良い。
育苗時期→気温の低い時期に播く場合、肥料成分が多めのものを、気温の高い時期では肥料成分少なめのものを、
その時々の栽培環境に適した培土を選択する事が重要である。
・作業環境
栽培面積・機械設備に合った培地か。
栽培面積が広い場合、播種時期になると栽培施設の有無や労働時間の確保等が課題となる。
水稲栽培における育苗の作業時間は全体から見ても比率は高い事から、
栽培面積の一部を直播や苗を購入して栽培し、労働時間を分散させ面積をこなしているケースも増えてきている。
また、播種機の機械的構造から、軽量培土では播種機のホッパーで詰まったり、人工培地ではセットするのに手間がかかったりする場合があり、軽量培土も人工培地も本来省力資材であるのに余計な手間がかかり本末転倒にならないよう、
既存の設備で対応できるか事前に確認した上で省力化資材も検討したい。
・収益性
水稲栽培における育苗の作業時間は全体から見ても比率は高い事から、
栽培面積の一部を直播や苗を購入して栽培し、労働時間を分散させ面積をこなしているケースも増えてきている。
また、播種機の機械的構造から、軽量培土では播種機のホッパーで詰まったり、人工培地ではセットするのに手間がかかったりする場合があり、軽量培土も人工培地も本来省力資材であるのに余計な手間がかかり本末転倒にならないよう、
既存の設備で対応できるか事前に確認した上で省力化資材も検討したい。
・収益性
コストパフォーマンスは良いか。
コメの栽培に関する基本的な収益構造はシンプルで、「販売単価×収量ー経費」だ。
要はコストに見合う、コメ作りができるか。
昨今のコメ価格低下から、経費の中でも生産資材の購入費はなるべくなら安くおさえたいと考える生産者は多いだろう。
要はコストに見合う、コメ作りができるか。
昨今のコメ価格低下から、経費の中でも生産資材の購入費はなるべくなら安くおさえたいと考える生産者は多いだろう。
その中で、人件費・設備のコスト最安を目指すなら直播が選択肢としてあがるが、収量や一等米比率の低下、雑草の問題等が懸念されるが、近年では改善されてきている事例もある事から、当地での直播の実績値や、実際に直播を採用している人の話しを参考に考えたい。
まとめ
水稲の培地選択の3つのポイント 〇栽培環境→当地の気候や栽培時期にあった肥料成分のものを使用する。 〇作業環境→栽培面積・既存のリソースを考えて培地の選択をする。 〇収益性→培地の選択によってその後の生育に影響がないか最終的に良いコメを多収できるか。 ↓ 以上3点を考えた上で培地の選択をする。
|
水稲育苗用培土 サンソイル